こんにちは。竹内です。
4月22日に「1ドル=155円目前 真珠の値段はどうなる!?」という記事をアップしました。それから約4ヶ月、ただいま(この記事の執筆時点では)「1ドル=約143円90銭」、10円超の円高になったので、あらためてこの影響で真珠の値段がどうなるのか?個人的意見ではありますが書いてみようと思います。
まず、私は円安論者なので今の状況を良くは思っておりません。よって、中立的意見になるよう気をつけますが、もし私の意見に過剰に偏ったところがありましたら、コメント欄でご指摘いただけると嬉しいです。
結論から申し上げます。
今後(来年の新製品が流通するまで)は真珠製品の価格が若干下がったように見えるだろうが、選択肢が少なく直接的な比較はできない。価格がわかりにくく、消費者の疑問はさらに膨らむ。
ポイント1
1ドル10円も違ってしまうと海外バイヤーは飛ばせなくなります。円安に向かっているときの145円では積極的に買っていたにもかかわらず、今の円高に向かっているときの145円は買いにくい。これは気持ちの問題が大きいと思います。私たちにも身に覚えがあることと思いますが「ちょっと前まで安く買えたのに高くなったなぁ」と感じるとき「ちょっと様子を見てみよう」と考えるのは普通ですよね。よって、海外バイヤーの目線は様子見に転換すると思います。日本のメーカーは今年の真珠を高く仕入れているので安くは売れない状況です。だからといって何もしないわけにはまいりませんから、これまでとは違う、バイヤーの目先を変えてもらうような、比較的お求めやすい商品の提案を行っていく可能性があり、なんとなく「若干安くなった?」と感じるような、そういう雰囲気の商品が流通するかもしれません。
ポイント2
去年までと今年との比較で大きな変化が来ると予想しているのは、店頭に並ぶ商品のサイズです。これまで長年続いてきた8-8.5mmを中心とした品揃えから、小粒側へのシフトがあると思います。小粒になることもあり、値札に書かれた販売価格は若干安くなったように見えると思います。今年は8-8.5mmの製品化を保留にしているメーカーもあり(充分な量と品質を確保できていないため製品化できない)、相場を語るうえで軸になる価格、または品質を新旧並べて比較することが難しく、消費者の皆様には「何が適正なのかわからない」状態になると思います。
まとめ
以上のことから、消費者の皆様にお伝えしたいのは、商品を探そうとせず誰から買うかを決めてその人に相談していただくということです。はい。今まで何度も書いていることとまったく同じことです。真珠製品は販売店が作り出しているものではなく、メーカーさんから仕入れた半製品に金具を取り付けるなどして販売しています。真珠も金具もそれぞれのメーカーさんから仕入れています。安い素材を安く大量に販売することが得意な販売店があれば、自分で選んだ納得の品だけを取り扱う販売店もあります。それぞれに良いところ、気をつけるべきところ、了承すべきことがあるので、ご自身の価値観と合うスタイルの販売店と出会うことができれば、きっと満足の真珠をお迎えいただけることと思います。
さすがに日本人にそっぽ向かれたら安くなるんじゃないか?
とお考えの方もいらっしゃるかもしれません。その考えを否定する気持ちは一切ありませんし、私自身もそっち側の考え方の人間です。が、そこに至るには「まず海外からそっぽを向かれる」ことが必須となります。そして、近年の低迷する生産量を考えると「しばらくはそうはならない」だろうなと思っております。
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