こんにちは。竹内です。
この度、2024年1月1日に発生した能登地方地震の影響により、被害に遭われた地域の皆さまに心よりお見舞い申し上げます。微力ながら私どもにできることを考え、行動していきたいと思います。
2023年、真珠の価格は上昇しました。
年初より以前からの上昇が継続し、6月に一旦横ばいとなりました。その後、9月から若干上昇するも、長い時間軸で見ると「6月から横ばい」といってよい状況でした。ですが、私たち業者は「これで止まった?」とは考えていなくて、再上昇のタイミングを伺っている「横ばい期」だと思っています。
これから各地で浜揚げ珠の入札会が開催され、その出来高によって今年の相場が決まっていくのですが、入札会の過熱は多くの方々が予想しています。入札する方々(主に加工会社さん)自身がそう予想しているので、高値になる覚悟が出来ていて、そのための準備もできていると考えることができます。
1月13日追記
現在、今年の浜揚げ珠の入札会が開催されています。まだ途中ではありますが、状況をお伝えします。出品点数は昨年並み、出来高(売買成立価格の合計額)は3割増しですが、全体的に品質は低下しています。よって、品質に対する値段という見方では今年の真珠の相場は最低でも1.5倍になる見通しです。
現在の相場は2019年の稚貝大量死に始まり、中国マーケットがけん引したものであり、日本を含めその他のマーケットは置き去りにされています。置き去りになっている要因は、需給バランスが崩れ、品不足の状態が続いていることです。
注目点は皆様もご想像の通り中国の政治的動向です。
昨年の水産物輸入規制に代表されるように、いつなんどき真珠の輸入が規制されるかわかりません。万一、そのような事態になった場合は、単価の高い真珠素材が輸出できなくなり日本国内に留まることになります。
「そうなれば価格は下がるだろう」と考える人もいると思いますが、私個人は「すぐには下がらない」と思っています。
理由は、生産量が変わらず低迷していること、加工会社さんにしばらく様子見をする充分な体力があることです。
以上のことから、私どもの2024年の価格推移予想は、基本再上昇、突発的な出来事が起こっても横ばいです。横ばいが早期に確定すると、新商品の流通量が減り「予算があっても買える品物がない」という状況になる可能性があります。これは、一部の加工会社さんが「今年の珠は製品化せず保管。来年の珠とガッチャンして2年分の素材から精度の高い製品をつくり利益率を上げていこう」という戦略を立てる可能性があるからです。
そのような状況下で、私たち日本国内の消費者はどのように向き合っていくべきか?次回の投稿で弊店なりの見解を解説しようと思います。
※こちらにアップ済みです。
よろしくお願いいたします。
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