こんにちは。竹内です。
前回予告しましたように、花珠鑑定書についてしつこくやっていきましょう!
この記事の趣旨 今、花珠鑑定書つきフォーマルセット(連のネックレスと耳飾りのセット)を買うと、もれなく大きな「もったいない」がついてきます。創業以来花珠鑑定書推奨派の弊店が「今は一旦違う」と思う理由をお伝えしたい!ご購入はこれを知っていただいてからでも良いと思いますので、まずは知ることから始めてみませんか? |
では、まずは基礎編からいきましょう!
1.そもそも花珠真珠の意味はご存知ですか?
花珠真珠とは「キャンペーンの名称」です。物質的には「花珠鑑定書が付属したアコヤ真珠製品」を指しますが、「花珠真珠って何?」という問いに対しての正解は「キャンペーンの名称」になります。最高品質の真珠だと思っていた方も、現在検討中の段階であればまだ間に合いますから、一緒に学んでいきましょう!
余談:昔から養殖業者さんが言っていたハナダマのハナは花ではありません。ハナダマの対義語はドウダマであることから、ハナは鼻先を指して特品を意味し、ドウは胴を指してその他大半を意味するといわれています。ハナダマのイメージを利用しつつ、これを花珠と当て字表現することから花珠真珠キャンペーンが始まりました。
2.花珠真珠のざっくり近代史|ネット時代
2000年頃 某加工会社に勤めていた私は、真珠科学研究所と真珠総合研究所について社名と代表者の名前を耳にすることがある程度でした。加工会社のほとんどは反対派でした。自社製品を欠席裁判されて、合格だ不合格だと勝手に言われることに嫌悪感を持っておりました。
2005年頃 楽天市場を発端として、ネット通販で花珠鑑定書つき真珠製品が売れ始めました。世間が認知し始めたということだと理解しています。壮大な花珠真珠キャンペーンが始まったことに気づいた業者から順にネット進出を始めました。このころから加工会社が直で真珠科学研究所、真珠総合研究所に鑑定書発行依頼をして、鑑定書がついた状態で取引先(卸商や専門小売店)に卸しはじめました。加工会社の心中を察するに、鑑定書つきにすることで少々ましな値段で売れるから仕方なくやっているといったところ。販売店にとって花珠鑑定書つき製品の入手が簡単になったことからますます流通量が増え、花珠真珠キャンペーンは加速度的成長期に突入しました。
2010年頃 「花珠真珠と認める」と明言した鑑定書と、「花珠真珠の範疇にある」と記載した鑑定書があり、どっちが上か?というくだらない問題がざわざわする中で、真珠科学研究所が「オーロラ花珠」をリリースして一歩前へ。オーロラ画像は鑑定書と実物のすり替え問題を解決に導けるか?が注目ポイントでしたが、販売店各社は「真珠科学研究所のオーロラ花珠が最上で、真珠総合研究所の花珠はその下」だと主張し始めました。ざわざわ問題継続。
余談:業者内の印象として、真珠科学研究所よりも真珠総合研究所の方が合格しやすい(合否分岐点が低い)と言われていたことから、その情報が消費者の耳に届く段階で格上、格下となってしまった可能性があると考えています。
2015年頃 見たことのない鑑定書が多数登場。これにより、百貨店等の「世間からは良品を販売していると思われている販売店」は、メジャー鑑定書とマイナー鑑定書の違いを説明し、安ものは安ものだと胸を張るべきだったと思いますが、有名百貨店さえもマイナー鑑定書を採用したことで、ネット上の花珠真珠キャンペーンはますます荒れました。具体例としては、花珠真珠が1円スタートのオークションで出品されるようになりました。震災後の不安定な時期だったことも一因としてあると思います。また、オーロラ天女が正式にリリースされ、オーロラ天女最強説を唱える販売店が続出しました。ざわざわ問題継続。
2020年頃 アコヤガイ稚貝大量死問題から始まった真珠生産量超激減時代に突入。しかし、花珠真珠キャンペーンは特に中国で根強い人気が継続中。真珠製品の価格も中国向け基準で設定されるようになりました。
3.花珠真珠と花珠鑑定書の関係
花珠真珠は「キャンペーンの名称」で、花珠鑑定書は「花珠真珠キャンペーンで使われるツール」です。花珠鑑定書がついていれば花珠真珠を名乗ることができますが、ハナダマだから花珠鑑定書がついているわけではありません。花珠真珠キャンペーン対象商品には花珠鑑定書が添付されていると考えるのが正しいです。
4.花珠真珠製品の値段がピンキリの理由
世間の真珠製品への興味の低下を危惧した業者が、打開策のひとつとして発信したのが花珠真珠です。最高品質を証明しようという意図で始まったものではなく、真珠製品を売っていくためのキャンペーンとそのツールとして花珠鑑定書が生まれました。あくまでも業者が売るための施策として始めたもので、真珠の価値と品質の透明化を目指すことが目的ではありませんでした。だからこそ、いまだに業界全体で共有されている基準がなく、各鑑定書発行会社それぞれに基準があるとはいえ値段の幅がとても大きい現実があります。
業界基準がはっきりしていれば、発行会社の違いによる品質の誤差はとても小さなものになり、価格も一定の範囲内に収まるはずです。それでこそ消費者の安心材料になり得るのかなと思いますが、何度も書きましたように、業者が自己利益のために始めたキャンペーンのため、「花珠真珠=最高品質」と信じた消費者にとっては知るほどに疑問が湧いてくるものとなっています。
本章のまとめ
今となっては花珠真珠キャンペーンの仕掛人はわかりません。私にとって最初の認知機会は、ある卸商の方が花珠真珠キャンペーンの構想をもっているという噂を耳にしたときでした。その方の働きかけで花珠鑑定書が生まれたのか、その方とは関係なく各研究所で構想が同時進行していたのかはわかりません。ただ、皆がそれぞれに動いていたとしたら、全員がほぼ同時期に「花珠真珠」というタイトルを思いつくのは不自然(花珠は当て字)ですから、発起人はいたはずと私は考えています。通販や知識のない販売員さんでも販売しやすくなり、消費者の一つの選定基準(発起人の自社製品が選ばれる理由)になり得るのではないかと考えたのがきっかけと聞いています。
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