こんにちは。竹内です。
すべてを一度にお伝えするには長くなりすぎるので、ブログで1章ずつ上げていき、終了後に一つのコンテンツとしてまとめたものをアップしようと思います。
第1章目となる今回は現状の再確認について、お伝えしたいと思います。
弊店では2019年12月に「日本の真珠はどうなるのか!?」アコヤガイの稚貝大量死問題について取り上げ、以降その記事をブログページの一番上に固定して、より多くの消費者の方々の目に届くよう努力してまいりました。初めてご来店くださったお客様には、是非一度目を通していただきたいと思います。
簡単におさらいをしますと、
・2021年の養殖現場で使用されるはずだった母貝がほぼ全滅した。
・2022年以降劇的に真珠の流通量が減る。
・原因がわからず、対策もできないことから、いつ収束するのかわからない。
ということでした。
そして、心配していた2022年がやってきたわけですが、2年前に想像していた状況よりも国内業者の現実はずっと悪いです。品物が全く足りません。
正確な数字はわかりませんが、近年は全生産量の8割が中国へ輸出されていると言われています。年に4回香港でジュエリーショーが開催され、中国との主な商談の場とされていたので、輸出業者は次回の香港ショーに向けて商品を準備し、それをショーで売る、を繰り返してきました。私たち国内業者は、香港ショー前後には希望の品が買いにくい状況がありました。
そしてコロナ禍になり、香港ショーは開催されなくなりました。「いよいよ中国にも売れなくなるか?」と思いきや、彼らはインターネット上で画像確認での取引をはじめ、香港に品物を持って行かずとも取引が行われるようになりました。これにより、また、生産量の激減も要因となって、メーカーが半製品を作ると即ごっそり買い付けられるようになりました。つまり、ショーとショーの間の製品をためている時期がなくなったわけで、私たち国内業者は「いつも買えない」状況になりました。国内に残るのは、中国マーケットが「要りません」と評価した超低品質の品のみで、もともとそのクラスを主に取り扱っていた国内業者には影響ないものの、ちょっといいものを扱ってきた業者は軒並み品物が仕入れられない状況です。
以上が第1章でお伝えしたい現状です。
よろしくお願いいたします。
この記事へのコメントはありません。