こんにちは。竹内です。
真珠科学研究所さんから、「鑑別書および鑑別鑑定書の表記等の変更について」という案内がありましたので、一足先にシェアしたいと思います。2021年9月1日より今回の変更が適用される予定です。
弊店としましては、今回の変更はマイナーチェンジと受け取っており、重要な内容が含まれるものではありませんので、8月末までに現行版で発行された鑑定書を9月以降に変更後バージョンに再発行する考えはありません。
それでは、変更の内容について説明いたします。
変更の趣旨について
1.真珠科学研究所の社内システム更新により
機材の入れ替えを機に、保留にしていた変更を盛り込もうということだと思いますが、自然な流れで、疑問点はありません。具体的には書面のデザイン、レイアウトの調整およびコメントの見直しです。
2.偽造書面が出回っていることに対しての偽造防止加工
結局いたちごっこになるので、これを重要視する人はいないと思います。ただ、顧客から「偽物が出回っている」といわれる機会が増えれば、放置できないわけですから、今後も不定期に盛り込まれていくのでしょうね。
主な変更点は以下のように予定されています。
色に関する表記
1.ナチュラル表記の見直し(無調色などの表記へ変更)
2.着色処理に関して母貝名部分にその旨を表示
弊店ではナチュラルカラー版を採用し、統一しております。他にはピュアカラー版も発行されていてます。顧客の好みによってどちらでも発行できていたので、これが整理、修正されるのは良いことだと思います。
まき厚表記
3.まき厚計測値の表記を小数点第二位から小数点第一位までに変更(0.45mm → 0.4mm)
「改悪だー!」という声が聞こえてきそうですが、これをきっかけに世間が「そもそもまき厚ってその程度のものだったんだ」と気づき、見方を切り替えていければ良いなと思っております。私たち業者が見ているのは、「薄まきでないこと」と「まきの質」であって、何ミリまいているかなんて考えもしません。そして、これまでこの数値が大きいことは正義だとしてきた業者は速やかにやめていただきたいと思います。
その他 鑑別鑑定表記
4.鑑別結果・母貝(真珠の種類)の表記方法を変更
5.品名表示を一部変更(連の表記を導入、散珠をルースに変更)
6.品質分析欄の記載順序を変更
7.干渉色の評価コメントを変更(天女のみ継続)
8.備考欄に調色加工について記載
9.備考欄にオーロラ効果コメントを変更
これらにつきましては、特に解説すべきことはないと思いますので、何か知りたいことがありましたらお問い合わせください。
デザインなど
10.鑑別書タイプ名を変更(S型→SS型・P型→SP型など)
11.J型・K型およびBA型のデザインを変更
12.偽造防止加工を導入
花珠のS-xxxxxxが、SS-xxxxxxになって、天女のP-xxxxxxが、 SP-xxxxxxになることに関しては、弊店では少し評価できることです。天女は花珠の格上ということではなく、花珠のオプション鑑別であって、バリエーションの一つだとする本来の位置づけを表していると同時に、これまで間違った取り扱いをしてきた販売店に対して「そろそろちゃんとしていきましょう」と呼び掛けていると感じたからです。天女は花珠の格上ではありません。これ、とても重要なことですから、みんなで認識を改めていきましょう。
あと、偽造防止加工については、残念ながら防止につながるほどのものではなく、偽造予防目的のための加工が正しいと思います。
そして、案内は以下のように締めくくられています。
上記の他にも、書面レイアウトの一部および 備考欄記載コメントの一部を見直し致します。詳細につきましては、準備が整い次第ホームページに掲載させていただきます。 以上
<2021年10月13日更新>
この記事でご案内しておりました新フォーマットの鑑定書につきまして、本日「真珠鑑別鑑定書について」の画像を旧タイプから差し替え、説明文の一部を修正いたしました。
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