こんにちは。竹内です。
今回は、弊店では取り扱いがありませんが「貝パールネックレス」についてシェアしたいと思います。シェルパールとも言いますね。
貝パールとは?
真珠業者の一般的な見方では貝パールは模造品です。
ただ、真珠なのか?真珠ではないのか?というと、真珠ではないとも言い切れない品もありますので、とても曖昧な立ち位置だと思います。この点はあとで解説いたします。
模造品の種類
近年、世間では本物の真珠も模造品も「パール」と呼ばれますね。意見の分かれるところだと思いますが、それはさておき…
パールと呼ばれるものにはこういった種類があります。
1)本物の真珠
2)貝パール
3)プラスチック製
4)コットンパール
真珠業者目線では、1番が真珠、2番・3番・4番は模造品と線引きしています。
重さがあるのが1番と2番、3番と4番は明らかに軽いです。よく出来た3番を模造品と判別するには、重さと糸が通る穴の径の大きさを確認すると良いでしょう。プラスチック製品の穴径は明らかに大きいです。
上の参考画像は、黄色の糸が通っているのがプラスチック製、その左脇にアコヤ真珠を置き、穴径の比較をしたものです。
本真珠と貝パールの違いについて
ざっくり分けると、本真珠は宝石に分類されるもの(石ではありませんが)で、貝パールは工業製品です。
貝パールはどうやって作っているの?
自分が取り扱っている品ではないので、当たり障りのないことしか言えず申し訳ありませんが、基本は貝殻を原材料として球体に削り出したものです。
ただし、削り出しただけの安価な品では画像のように縞模様があり、真珠というよりは何かの天然石?と思えるような状態のため、一般に販売されている貝パール製品はこの上に塗装が施されています。
実際、真珠なのか真珠ではないのか?
真珠貝の貝殻の外側はゲジゲジで、内側はツルツルですね。ゲジゲジを稜柱層(りょうちゅうそう)といい、ツルツルを真珠層といいます。
真珠養殖は、真珠貝が成長するための生命の営みを利用したもので、貝殻の内側(真珠層)を作る仕組みを核の上で再現させているのです。
つまり、本真珠の核の上に形成された真珠層と、貝殻の内側の真珠層は、どちらも物質的に真珠です。
よって、塗装が施されていない貝パールは貝殻(真珠層)の加工品ですから、物質的に真珠です。ただし、原材料を機械で加工して製品化するため、工業製品と位置付けるのが正しく、模造品とされています。また、貝パールを使用しているとはいえ、塗装が施された製品の外観は塗料であり、これを真珠というには無理があると個人的に思います。
花珠貝パールは謎すぎます
仮に、貝パールを真珠と認めよう!となった場合、何真珠になるでしょうか。ほとんどは淡水貝を原材料としているので、淡水真珠に分類されることでしょうね。(違和感を隠しきれないけど…)
よって、仮に世間が真珠だと認める時が来たとしても、あこや真珠とは種も価値も全く違いますから、花珠を語ってはいけないと思います。(花珠真珠はあくまでもアコヤ真珠を対象としたキャンペーンですので、どれだけ素晴らしい淡水真珠であってもキャンペーン対象外です)
貝パールにてりはあるのか?
ほぼありません。あるのは塗装表面が研磨された「光を反射する表面光沢」です。
連になっているのがプラスチック製、バラ珠がアコヤ真珠です。どちらにも表面光沢はありますが、内側から現れる干渉色はプラスチックには見られません。
参考記事:貝パールネックレスの買い方
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