こんにちは。竹内です。
この記事では、真珠をご購入の際に知っておきたい基本中の基本を書いております。てり、光沢等の価値要素を語る以前の、とても重要なお話です。
それでは、はじめてまいりましょう。
真珠選びは中古車選びにそっくりです。
新品の真珠を選ぶので、新車選び感覚になりがちですが、それは間違いです。この入口を間違うと途中で迷子になることが多く、真珠選びがより難しいものになってしまいます。
新車は同じ車種、同じグレードであれば、国内のどの販売店で購入しても、ほぼ同じコンディションのクルマが手に入ります。例えば、トヨタのプリウス、グレードAを、ご自身とお隣さんがそれぞれ別の販売店で購入します。この場合、ほぼ同じ完成度のものが、ほぼ同じ値段で手に入ります。
中古車の場合は、みなさまご存知の通り、同じ年式のトヨタのプリウス、グレードA、パールホワイト、フル装備…と、文字情報では同じでも、価格は一台一台違いますね。理由は、コンディションが一台一台違うからですよね。加えて、ほぼ同じコンディションのクルマがあったとしても、店舗によって価格はまちまちです。
では、真珠の場合を考えてみましょう。真珠は工業製品ではないので、一つ一つに個性があり、コンディションは一つ一つ違います。メーカー(加工業者)出荷時にはそれぞれ品質に応じた公正な価格がつけられていますが、真珠にはメーカー希望小売価格がありませんので、販売店が独自の判断で価格を設定しています。メーカー出荷時には同価格だった品が、A店とB店で違う価格で販売されます。つまり、商品として新品でありながら、状況としては中古車側にあります。
それでは、お伺いします。
実際に中古車を購入するとしたら、みなさまはどういう探し方をしますか?
お買い物の仕方や、価値観は人それぞれですので、私から「こうすべきです」とは言えません。ご自身が中古車を購入する場面を想定して、その方法や手順を真珠選びにあてはめてみると、やるべきこと、注意すべきことが見えてくると思うのですが、いかがでしょうか?
相場よりも明らかに安い中古車の場合、事故車両を疑ったり、過走行を疑ったりすると思います。現状販売で安い価格がつけられていても、安心して乗れるように一通りの整備をお願いしたら結局普通の価格になった経験をお持ちの方もいらっしゃるでしょう。
そのように考えていただくと、オーロラ花珠鑑定書つきだから安心だと信じて安価なものに手を出すことがどれだけリスキーなことかご想像いただけるのではないでしょうか。事故歴を隠したり、メーターを巻き戻された中古車が出回るのと同じように、見る人が見れば疑問を感じるオーロラ花珠を偽装した真珠製品も出回っています。
真珠選びは情報も少なく難しいかもしれませんが、「失敗しない中古車選び」についての情報はたくさん見つかりますので、まずは中古車購入までの道筋を書き出してみて、それを真珠にあてはめていくだけで、失敗のリスクを一気に減らすことができます。中古車は数年乗って手放す方が大半だと思いますので、失敗したとしても、その経験を次回に活かすことができます。でも、真珠はずっと使う前提で購入される方が大半だと思いますので、より慎重にご検討いただいてはいかがでしょうか。
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