こんにちは。竹内です。
最近立て続けに出品しました「リング用ルース」について、真珠科学研究所さんにおけるその位置づけを解説します。
花珠真珠はキャンペーンであり、成功しすぎたために本来の趣旨が見えなくなってしまって、たくさんの誤解を生むこととなってしまいました。
そういう乱暴なことを言ってしまう正直者の私ですが(笑)、これだけはマジだと思っていることがありまして…
「リング用」というやつです。
真珠科学研究所の花珠チェックには、用途申請が必須となっています。
ジュエリー用の真珠の場合、それを将来どのアイテムに仕立てるつもりなのかを伝える仕組みになっています。イヤリングにするためのペアであればそのように申請して、イヤリング用としてチェックされます。ペンダントなら真珠の頭が正面を向くタイプか、真珠の腹が正面を向くぶら下がりタイプかを申請して、それ用にチェックされます。
なぜそのような申請が必要になったのかはわかりませんが、私が前職で初めて真珠科学研究所さんと取引をした時点ですでに申請が必要で、現在も必要なままです。鑑定書の信頼性が疑問視されるような低い位置に基準線を引くと花珠真珠キャンペーンの成長が見込めず、高い位置に基準線を引くとこれをクリアする品数が限られてしまいやはりキャンペーンの成長が見込めない、これを解決するために「ある程度低くした方がいいよね」としたアイテムと、「これはビシッといったほうがいいでしょ」としたアイテムに分けたことが始まりかなと勝手に想像します。
そして、最上位に厳しく見ているのが「リング用」です。真珠科学研究所さん自身が「リング用のチェックは厳しくやってます」とおっしゃっていて、なかなかOK出ません。実際これでOKが出る真珠は私たち業者が見ても文句のない「いい珠」なので、日頃真珠科学研究所さんの見立てに不満を感じている業者であっても、この「リング用」に関しては同意できることと思います。
補足:「リング用のチェックは厳しくしている」については、公式に文字で残るようなコメントはしていませんが、会話の中で何度も聞いたことがあります。
恐らく、すべてのアイテムにおいて「リング用」と同じ基準で評価をするなら「花珠真珠=最高品質の範疇にある」と謳って問題ないと思います(異を唱える業者もほとんどいなくなると思います)し、世の中に花珠真珠があふれかえることもなく、最高品質にふさわしい価格で店頭に並ぶことになると思います。そして、OKになる品数はとんでもなく少量となり、キャンペーン展開することは無理だと思います。
「リング用」の優位性を示す説明を一つ。
「リング用」の合格証があれば、その真珠を使ってリング以外の製品を作っても鑑定書は発行されます。しかし、用途指定された合格証で、それ以外の製品を作った場合、再チェックが必要になります。また、リング用としてOKが出た真珠は、ルースとして鑑定書発行することも可能です。イヤリング用ペア単品の場合もルースで鑑定書発行されますが、品名のところに「ペア」と明記されていて、実は似て非なるものなのです。
ご興味をお持ちいただけた方がいらっしゃいましたら、おひとついかがですか?
よろしくお願いいたします。
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