こんにちは。竹内です。
今回も花珠鑑定書についてしつこくやっていきましょう!
この記事の趣旨 今、花珠鑑定書つきフォーマルセット(連のネックレスと耳飾りのセット)を買うと、もれなく大きな「もったいない」がついてきます。創業以来花珠鑑定書推奨派の弊店が「今は一旦違う」と思う理由をお伝えしたい!ご購入はこれを知っていただいてからでも良いと思いますので、まずは知ることから始めてみませんか? |
では、前回予告したように、消費者から見えない花珠鑑定書取得の裏側について学んでいきましょう!
7.誰が花珠鑑定書を取得するのか?
花珠真珠キャンペーンが始まったころは、ほとんどの加工会社さんは反対派でしたので、小売店や卸商が加工会社さんから半製品を仕入れ、自分たちで仕立て直しをして鑑定書を取得していました。ネット通販(主に楽天市場)で花珠鑑定書つき製品の販売数が伸びはじめ、加工会社の多くが耳飾り用のペアまでつけた状態で鑑定書を取得するようになりました。これにより小売店や卸商は自分たちの手間と時間を節約できるようになり、花珠鑑定書つき製品の流通量は加速度的に増えました。現在も加工会社さんが鑑定書を取得するのが主流です。
8.どうやって花珠鑑定書を取得するのか?
具体例を出して解説します。同価格で個性も酷似した連のネックレス素材を5本仕入れます。これら5本を鑑定書発行会社に送付します。(近くの人たちは直接持ち込みます)1週間から10日ほどでチェック結果が出ます。結果は3通りあり、A:一発OK、B:数粒の交換後再チェックによりOKの可能性あり、C:該当せずです。各業者の取り扱い価格帯(品質帯)により結果の割合は様々ですが、弊店の場合Bが一番多く、次いでAです。Cは今まで一度もありません。さて、仮に戻ってきた5本すべてがBだった場合、交換が必要とされた粒が一番多く含まれる連をドナー用にして、あとの4本について交換が必要な粒を抜きドナー用の連の交換不要だった粒に入れ替えます。こうして仕立て直し後の連4本を再度鑑定書発行会社に送ります。仕立て直した証拠として、最初に要交換と言われた粒(仕立て直し時に外した粒)も一緒に送ります。1週間から10日ほどで再チェック結果が出ます。この時点でOKがでたネックレスは、鑑定書を即発行しても良いですし、OK札(ピンクの厚紙)をくくりつけて鑑定書未発行のまましばらく保管することもできます。また、再チェックでもOKが出なかった場合、先の作業をOKが出るまで繰り返します。
9.花珠鑑定書を取得するために必要な時間とコストについて
上の具体例に沿って解説します。弊店の場合は3回目のチェックを受けたことはありませんので、2回目ですべてOKになる前提とします。
【超重要】必要な時間:約3週間
必要なコスト:鑑定書発行代金、チェック代金、2往復分の宅配送料
人件費:仕入、仕立て直し、宅配手配などにかかった従業員の給料
雑費:作業にかかわる備品代(糸、袋、梱包資材など)
これらに加えて、【超重要】ドナーとなった素材の損失額を花珠になった製品に割り振らなければなりません。また、事業をするうえで「仕入れた商品がいつ売れていつ入金されるか?」はとても重要な問題で、仕入れてから販売を開始できるまでに3週間超の時間がかかってしまうことは決して見過ごせない問題です。にもかかわらず鑑定書を取得するのは、その意味があると判断できるだけの利益の上乗せができているからです。
本章のまとめ
今回は花珠鑑定書つき製品をつくるためには、目に見えないコストもあり、これらを上乗せして販売価格を決めていることをお伝えしました。同じ作業をするにしても、弊店のようなワンオペ店舗が行うのと、加工会社のような従業員が10‐20名程度いる会社が行うのとでは、上乗せすべき付加価値料は後者の方がずっと高額になります。それでも加工会社が花珠鑑定書を取得する流れが止まらないのは、販売店や卸商にとって3週間超の時間を無駄にすることの方が許容できないからです。
さて、今回は衝撃的な内容になったかもしれませんが、これは品薄時代前の基本的な流れを話をしたにすぎません。私が「一旦今は違う」と言い出す前のことです。こういった状況があったものの、花珠真珠キャンペーン対象商品は世間の皆様から評価され、販売を伸ばしてきたので、消費者、販売店、加工会社、三者がハッピーだったと言えます。
次回は、2019年のアコヤガイ稚貝大量死以降で、この仕組みがどう変化していったのかについてシェアしてまいります。弊店のツイッターをフォローしていただければ、記事をアップした通知が届きますので、よろしければご利用ください。
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